オルタードフレーズの覚え方1

オルタード・フレーズの覚え方|短くて実践的な練習で「とっさ」に使える!

こんにちは。ジャズギタリストの小暮哲也です。
今回は「オルタード・フレーズ」の覚え方について、私なりのアイデアをご紹介します。

ジャズらしい響きに欠かせないオルタード・フレーズ。
でも、いざというときに出てこない…そんな経験、ありませんか?


なぜオルタード・フレーズは覚えづらいのか?

私自身も、最初のころはなかなか覚えられずに苦労しました。
こんな理由が多いのではないでしょうか。

  • フレーズが長くて複雑
  • 練習の間が空いて、すぐに忘れてしまう
  • どのキー・どのポジションで弾けばよいか、すぐに出てこない

そこで今回は、短くて簡単なフレーズを使って、実践的に覚える方法をご紹介します。


「覚える」って、実は何を覚えるの?

フレーズを覚えるといっても、大事なのは次の2つです。

① コードとの“関係性”を知る

たとえば「G7に対して♯9 → ♭9 →Root→ 7th → Cの3度に解決」
こんなふうに、どの音がどのコードトーンかを意識します。

G7のオルタード・フレーズでも、「これは♯9、この音は♭9…」と把握できれば、どのキーでも応用がききます。

② 指板上の“ポジション”を知る

今回は、2本の弦にまたがる短いフレーズを使います。
この形を指板の上で10ヶ所、いろいろなポジションに当てはめて練習していきます。


短いフレーズ × 10ポジションで練習!

フレーズはとても短く、1弦と2弦の間など2本の弦で構成されています。
この形を、弦ペアごとに「小指スタート」と「人差し指(中指)スタート」の2パターンで練習すると、次のようになります。

合計10ヶ所のポジションになります。
フレーズそのものは簡単でも、いろんな場所で弾くことで、指板の理解がグッと深まります。


難しいフレーズより、まずは「とっさに使える形」から!

「オルタード」と聞くと、難しそうに思われがちですが、
大事なのは“とっさに出せる簡単な形”を身体で覚えることです。

たとえばキーがE♭など、よくある実践的な場面で、サッと出てくるようになるだけで演奏がラクになりますよ。


忘れないためには…エクササイズに取り入れよう!

この短いフレーズを、Ⅱ-Ⅴ進行や Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴなどの中に組み込むのがおすすめです。
循環進行のなかで毎日少しずつ弾いていくことで、自然と身体に馴染んできます。


今日のまとめ

  • オルタード・フレーズは、短くて簡単な形から覚える
  • コードとの関係と、指板上のポジションを理解するのがコツ
  • 弦ペアごとに10ポジション練習!すべてのキーに応用可能
  • 難しいフレーズより、まずは「とっさに使える形」を
  • 毎日のエクササイズや循環進行に組み込んで忘れにくく!

▶︎ 練習フレーズは動画でチェック!

📺【オルタード練習用の短いフレーズ紹介】
本記事で解説した短いオルタード・フレーズと10ポジション展開は、YouTube動画でくわしく紹介しています。

手元アップの映像で、指の動きや押さえ方もじっくり確認できます。
実際に音を聴きながら、ポジションの違いを体感してみてください!