オルタードを理解する前に知っておくべき5つのこと(その9)

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第9回:ナインスに解決する!ありがちなオルタードフレーズ集

こんにちは、ジャズギタリストの小暮哲也です。

今回は「ありがちなオルタードフレーズをいくつか紹介する回」になります。

今までは、オルタードのフレーズが「3度」や「5度」に向かって解決する例を紹介してきましたが、今回はそれ以外のパターン。たとえば、

  • 「9th(ナインス)」に解決する
  • 誰もが弾くような「アルペジオ風フレーズ」
  • リディアン7th的な雰囲気を持つ動き

などを取り上げていきます。

もちろん今回も、譜面入りのPDFがついています
ぜひダウンロードして、ゆっくり確認してみてくださいね。


今回のPDFの見どころ

PDFには、全部で4つのフレーズが載っています。
それぞれにテーマや特徴がありますので、1つずつ見ていきましょう。


① ナインスに解決する定番フレーズ

1つ目のフレーズは、「ナインス」に向かって解決するタイプ。

🎸 ポイント:
シャープナインス(#9)やフラットナインス(♭9)から上がっていく形。

5回目の動画でも扱った流れと似ているので、見たことがある方も多いかもしれません。
このフレーズはとてもよく使われる定番です。


② Dm7とG7を分けて感じるアルペジオ風フレーズ

2つ目は、2拍ずつDm7とG7に分かれて感じられるフレーズ。

Dm9のような響きから始まって、オルタードスケールに流れていくので、聴き心地がとても自然です。

🎸 フィンガリングの工夫:
このフレーズは中指・薬指を使い分けると弾きやすくなります。

初心者から中級者まで、非常によく使われる構成なので、ぜひ覚えておきたいパターンです。


③ スイープピッキングで魅せるグルーブ感

3つ目は、スイープピッキングを使ってグルーヴ感を出すタイプ。

🎸 解説:
はじめはダウンピッキング → 途中からアップでスライド。
フラット9あたりの音が出てきます。

このフレーズは、リズム感とニュアンスがとても大事です。
200%ジャズっぽさを出したいなら、こういう“ノリ”のあるラインも覚えておくといいですよ。


④ サンドイッチ戦法でルートに落ち着く

最後の4つ目は、少しユニークなアプローチです。

シャープナインスからフラットナインスまでクロマチックに動いて、最終的にルートに落ち着く

小暮の中では「サンドイッチ戦法」と呼んでいるやり方で、シャープナインスとフラットナインスでルートを挟み込むようにアプローチしていきます。

🎸 こんなコード感になります:
オルタードスケールの雰囲気がしっかり出て、なおかつ着地感がある!

これはちょっと変わり種のフレーズですが、非常に流れがよくて自然に聞こえるので、ぜひ取り入れてみてください。


まとめ:次回はいよいよ最終回!

今回で9回目まできました。

オルタードフレーズの中でも、ちょっと変わったパターンや、実際によく使われるものをいくつか紹介しました。

これまでの内容を組み合わせることで、自分なりのオルタードラインが作れるようになってきたのではないでしょうか?

次回(第10回)は、いよいよ上級者編です!

オルタードとよく似ているけれども、実は違うという“あの”スケールを紹介します。

最後までぜひお楽しみください!