オルタードを理解する前に知っておくべき5つのこと(その7)

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オルタードしないフレーズその4
オルタードフレーズその6
2つをつなぎ合わせたフレーズ今回その7


第7回:オルタードしないフレーズとつなげてみよう

こんにちは、ジャズギタリストの小暮哲也です。

今回のテーマは「オルタードを使ったフレーズと、あえてオルタードしないフレーズをつなげてみよう」という内容です。

実はこの練習、とても効果的なんです。

なぜなら、「オルタードっぽさ」や「そうでない響き」の違いが、体感として理解できるようになるからです。

そして今回はPDFを3種類用意しています:

  • オルタードを使わないフレーズ(第4回で紹介)
  • オルタードを使ったフレーズ(第6回で紹介)
  • 両者をつなげたフレーズ(今回・第7回)

ぜひPDFをダウンロードして、弾き比べてみてくださいね。


まずはPDFをチェックしよう

今回のPDFには、こんな構成でフレーズが並んでいます。

  • 4回目に紹介した「オルタードしないフレーズ」
  • 6回目に紹介した「オルタードフレーズ」
  • その2つを組み合わせた新しいフレーズ

譜面上では、赤い色で書かれている部分が「オルタードしている箇所」です。

番号のついた「1-1」や「3-2」などの記号は、どのフレーズとどのフレーズをつなげたかを示しています。

たとえば:

  • 「1-1」= 4回目のフレーズ① + 6回目のフレーズ①
  • 「3-2」= 4回目のフレーズ③ + 6回目のフレーズ②

というように、順番に見比べながら練習できます。


実際に弾いてみよう

① ショートフレーズの組み合わせ

まずは、4回目の短いフレーズ(オルタードなし)と、6回目の2拍フレーズ(オルタードあり)をつなげてみます。

オルタードのフレーズは「#9(シャープナイン)」や「♭9(フラットナイン)」の音を含んだ、典型的なスケールライクなライン。

同じポジションでつなげられると、より自然に響きます。

ポイント:

  • 弦が変わると雰囲気が変わるので、できるだけ同じ弦でつなげる
  • 指使い(フィンガリング)も工夫して、なめらかに弾けるように

② ロングフレーズの組み合わせ

次は、少し長めのフレーズを使った組み合わせです。

ここでは、オルタードしないフレーズのあとに、オルタードの「♭9から下がっていく」ラインをつなげています。

ポジションは変わる場合もあるので、最初はPDFの通りに練習してみましょう。

慣れてきたら、自分の好きなポジションでも弾けるように応用していきましょう。

③ ポジションとメロディの自然さを意識

ギターはポジションやフィンガリングによって、まったく違う印象になります。

たとえば:

  • 無理に飛んでつなげるより、スムーズな動きで自然なメロディに
  • 指を変えるだけでフレーズが「流れる」ように聞こえる

このような細かい部分も、とても大切です。

また、どのフレーズも自分の指板感覚耳の感覚を育てるのに最適です。


まとめ:いよいよ“使える”オルタードへ

ここまで来たら、**ただ覚えるだけのオルタードではなく、“使えるオルタード”**に近づいてきた証拠です。

今回のように、オルタードしない音とオルタードする音をつなげると、
「この音、外れてるけどカッコいいな」「ここで緊張感が生まれてるな」
といった感覚が少しずつ身についてきます。

次回(第8回)は、オルタードの“上がる”フレーズに注目します。

これまでは“下がる”ラインが多かったのですが、
次回はその逆パターンを取り上げますので、また違った印象を体験できると思います!

それでは、また次回お会いしましょう。