ダイアトニックコード

ダイアトニックコードって何?

ジャズギターの基本をやさしく解説!


■ コードにも“ドレミファソラシド”があるんです

ピアノで「ドレミファソラシド」と弾くように、ギターでもこの並びにあたる“コードの並び”が存在します。
それが「ダイアトニックコード」です。

これはCメジャーキーを例にすると、こんなふうになります:

  • Ⅰ(1度):C△7(メジャーセブンス)
  • Ⅱ(2度):Dm7(マイナーセブンス)
  • Ⅲ(3度):Em7(マイナーセブンス)
  • Ⅳ(4度):F△7(メジャーセブンス)
  • Ⅴ(5度):G7(セブンス)
  • Ⅵ(6度):Am7(マイナーセブンス)
  • Ⅶ(7度):Bm7♭5(マイナーセブン・フラットファイブ)

このように、「スケールの各音にコードがくっついている」と考えてみてください。


■ 数字でコードを覚えると便利!

コードの名前だけでなく、「何番目のコードか(度数)」もセットで覚えるのが大事です。
これを数字で覚えると、他のキーに移調(転調)する時にとても役立ちます。

たとえば、C△7は「1度メジャーセブン」、Dm7は「2度マイナーセブン」といった具合です。


■ ジャズでは「四声」が基本です

ジャズのコードは、たいてい次の**4つの音(=四声)**で構成されています:

  • ルート(基音)
  • 3度(明るい・暗いを決める音)
  • 5度(補助的な音)
  • 7度(ジャズらしさを出す音)

この関係性を知っておくと、フレーズやアルペジオを弾くときにも応用がききます。


▼ ここからは図を見ながら解説していきます


■ ① 5弦ルートのダイアトニックコード(Key = C)

まずは、5弦の音をルートにしたコードの並びを覚えましょう。

Cメジャーキー(Key=C)の場合、5弦3フレットがCです。そこから順にコードを並べると…

5弦ルートのダイアトニックコード Key=Cメジャー

図を見ながら、ポジションとコードの関係を確認してみてください。
「今、どの弦のどのフレットを押さえているのか」「そこが何度の音か」を意識して弾くことが大切です。


■ ② 6弦ルートのダイアトニックコード(Key = C)

次は、6弦の音をルートにしたパターンです。

Cは6弦の8フレットにあります。そこから上昇していくと、順にコードが並んでいきます。

6弦ルートのダイアトニックコード Key=Cメジャー

12フレットより上は弾きにくくなるので、途中で1フレット目などにポジションを移す場合もあります。
フォームの並び(ルート・3度・5度・7度)は、どのキーでも基本的に変わりません。


■ ③ 4弦ルートのダイアトニックコード(Key = C)

最後は、4弦をルートにしたパターンです。

Cは4弦10フレットにあります。ここからコードがスタートし、以下の順番で進みます。

4弦ルートのダイアトニックコード Key=Cメジャー

このフォームも「ルート・3度・5度・7度」の関係性は変わりません。
押さえている弦やポジションは違っても、構成音が同じなのがダイアトニックコードの特徴です。


■ どのキーでも弾けるようになろう!

最終的には、すべてのキー(Any Key)で弾けることが目標です。
たとえば、Gキーだとこのようになります:

  • G△7(Ⅰ)
  • Am7(Ⅱ)
  • Bm7(Ⅲ)
  • C△7(Ⅳ)
  • D7(Ⅴ)
  • Em7(Ⅵ)
  • F#7♭5(Ⅶ)

Cだけでなく、どのキーでも「数字とコード」をセットで理解することで、セッションなどでもすぐ対応できるようになります。


■ おわりに:コードの「仕組み」を理解しよう

コードを覚えるときは、以下のポイントを大切にしてください。

  • コード名と一緒に「何度のコードか」を覚える
  • 押さえている場所が「ルート/3度/5度/7度」のどれかを意識する
  • 同じ並びが他のキーでも成り立つと理解する

このあたりを意識しながら練習することで、「ただの形の暗記」ではなく、意味のあるコード練習になります。
少しずつでかまいませんので、自分のペースで学んでいきましょう!