チャーリー・クリスチャンの研究 Part 1
チャーリー・クリスチャンの魅力と、基本フレーズの紹介
こんにちは、ジャズギタリストの小暮哲也です。
今回から、チャーリー・クリスチャンのフレーズをじっくりと研究していくシリーズをお届けします。全3回の構成で、Part1では「基本のフレーズ紹介と、なぜこの人の演奏が今も評価され続けているのか」をテーマにお話していきます。
まず、このチャーリー・クリスチャンというギタリスト。スイング時代にエレクトリックギターをジャズの主役に押し上げた、まさにパイオニア的存在です。彼のプレイは一見シンプルに聴こえるかもしれませんが、その中には抜群のタイム感と音楽的な構造が込められていて、どのフレーズも「意味がある」んです。
このパートでは、実際の演奏の中で使われている5つの代表的なフレーズを紹介しています。それぞれPDF譜面を用意しましたので、動画と合わせてご覧ください。バッキングトラックと一緒に練習できるように工夫しています。
フレーズの構造や音の選び方に注目しながら、まずはコピーしてみてください。そして、それを自分なりにリズムチェンジや循環コードの進行に応用してみること。これは非常に有効な練習法です。
チャーリー・クリスチャンのフレーズの多くは、7thや6thといった音で作られており、メジャー7thはほとんど使いません。だからこそ、スタンダード曲のBセクションのような7thコードが続く部分にとてもよくハマるんですね。
動画では、実際にそれらのフレーズを「リズムチェンジ」に当てはめてみた例も紹介しています。同じフレーズを何度も繰り返しながら、リズムやポジションを変えて練習することで、自分の中に深く染み込んでいくのを感じられるはずです。
「ただコピーする」のではなく、ちょっとリズムを変えたり、ポジションを変えたりしながら、自分の表現として取り込んでいく。その作業の中に、ジャズギターの本質があるように思います。