『引き算の技術』『眠った教則本が蘇る!』
というテーマでお話をお伝えしようと思いますが
いったいどういうこっちゃ?と思う人もいるかもしれませんね。
今回のレッスンも、深いところまで掘り下げます。
「アドリブは短いフレーズを使えば簡単に自由に弾ける」と聞いたことありませんか?
実はその短く便利なフレーズは、長いフレーズの中に簡単に見つけることができるんです。
なので、みなさんが一生懸命コピーした中にも、みなさんのクローゼットに眠った教則本の中からも簡単に取り出す事ができるんです。
短いフレーズをモチーフとして取り出すことができるになると、それらのフレーズに意味とか役割を考えることができるようになる。
すると、使える場所の選択肢が増えるので更に自由度が増すんです。
そんな内容で今回はお送りいたします。
長いフレーズは、せっかく覚えて弾いても一度つっかえると、その後何も弾けなくなってしまうので融通が効かない。
短いフレーズは弾き逃したとしても、拍をずらせば同じものは弾けます。
拍をずらす?
この拍をずらすと言うのは フレーズなんていらない?っていう動画でやりました。
実は人気の高い神フレーズの動画は三部作になっていて、今回は完結編になります。
1部神フレーズは、ドミナント枯葉を題材にしていたのでキーがB♭
2部フレーズいらない?はメジャーフレーズを題材にしてkeyがCでしたね。
今回は枯葉を想定してB♭でいきますので、メジャーフレーズはB♭に変換してください。
今回は簡単なフレーズなのではじめに紹介しちゃうとこれだけ。
これは基本的にマイナーセブンのところで使います。
『神フレーズ』『フレーズなんていらない?』この2つの動画で紹介したフレーズと、今回の簡単なフレーズを使用して、しっかりと理解することができれば、どんな曲もかなり自由に弾きこなせるようになるかもしれません。
今回はⅡm7の短いフレーズ
ドミナントこれ『神フレーズ』
メジャーフレーズこれ『フレーズなんかいらない?』
この3つを組み合わせて弾いてみます(3と4小節はB♭maj7一発で考えます)
『フレーズなんていらない?』でやったように、2マイナーのフレーズの頭に休符を加えていくとドミナントフレーズにずれ込んで行くのでドミナントフレーズが弾けなくなる。
4拍目からだとF7にずれ込む
このフレーズはもう弾けない
ここで登場するのが引き算の技術
ちなみにこれは僕が勝手に言っているだけです。
単純に、Cm7がずれ込む先のドミナントフレーズを1拍ずつ切るです。
切って取り出したのがこちら
すると次の小節に多少ずれ込んでも問題なく弾くことができる。
冒頭でも言ったように、フレーズをモチーフとして取り出せるようになると、
そのフレーズの意味とか役割を考えることができるようになります。
ここでは意味とか役割を4つに分類してみました。
図をみてください。
上から下に向かうにつれて、どんどんフレーズが細かくなっていきます。
実際のところ④とかはほとんど起こらないんですけど
【①ひとつの流れとして弾く】
スイング時代のチャーリークリスチャンとかレスターヤングなんかが得意とするアプローチで、チャーリークリスチャンの研究という動画や2-5なんかいらないという動画で詳しく解説しておりますので是非ご覧になってください。
【③3部作まとめ】
②が今回のメインになりますが、とりあえず飛ばしてまずは③に注目
③は今までやった形です。
「3部作まとめ」
ドミナントフレーズの役割はトニックへのコード感出すことです。これは『神フレーズ』1部でやりました。
ドミナントに後に続くメジャーフレーズ(小さなモチーフ)の拍をずらして『フレーズなんかいらない?』2部で聴こえ方の鍛錬をしました。代理コードを使った、複雑なこともやりましたね。Ⅱm7がドミナントにずれ込んだ分削っていく削引き算の技術これが今回です。
【自由なアドリブはゆとりから】
とはいえ③は基本的に教則本に載っていて音符の羅列である事が多い。
おそらく2-5-1を説明しやすいからだと思います。
こういった音の羅列の長いツーファイブフレーズは、かっこいいけど、なかなか本番で弾けないし、弾いても取って付けたようになる。
こういうのがかっこよく響くにはゆとりが必要。
1-6-2-5とか2-5-1とかにどの場所でも楽で簡単に弾ける短い粋なフレーズを知ってる事が重要です。
①の(ひとつの流れとして弾く)フレージングの中から今回の『ひき算の技術』を使って小さなモチーフを取り出せると、それらのフレーズでゆとりを持たして、ここぞと言う時にお気に入りの2-5-1フレーズを弾く。
どういうタイミングで弾くとかっこよくなるかというのを、ツーファイブなんていらない?という動画で説明していますのでを参考にしてください。
【②誰が・どうした?】
そしてここが今回の大トロの部分なんですが
②が考えられるとかなり自由に弾けるようになります。
これは1番大切なドミナント部分を外しちゃう。
そうすると、2-5-1という思考の中で、かなりゆったり慌てずに弾けます。
この感覚がめっちゃ大切です。
なぜならあまり考える事が多いとプレイに支障が出るから。
今回紹介した短いマイナーフレーズとメジャーフレーズを単純に,弾くだけで2-5-1は弾けるんです。ドミナントはいつも意識する必要はないわけです。
この簡単な2つのフレーズを組み合わせて、自由なフェイクをしていくと、フレーズを弾くと感覚がなくなってきて、メロディーを弾いている感覚になってきます。
その感覚が心地よくなれば、聴いている人に伝わるのです。そして、ここぞと言う時にドミナントを入れたり、気に入った2-5-1フレーズを演奏すれば良いわけです。
【④コードごとのモチーフ】
この形はほとんど起こらないですが、コードを見たら何か弾けるといざという時の助けになることが多いです。
【動画でのおまけフェイクPDFはこちら】答え合わせしてみてください。
【終わりに】
このようにフレーズを細かく切ってモチーフとして取り出してみると、それらの役割や意味を考える事ができるようになります。
今回もかなり濃い内容でしたけど、繰り返し見て練習してください。
このやり方は、コピーしたものや教則本から取り出すこともできますので、蘇らせて使ってあげて下さい。