🎵 A列車で行こう|ギター初心者のためのやさしいジャズ講座
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※コピーや印刷して、じっくり練習に使ってください。
ジャズの父、デューク・エリントンの代表曲!
こんにちは、ジャズギタリストの小暮哲也です。
今回は、ジャズスタンダードの中でも特に有名な「A列車で行こう(Take the A Train)」を取り上げます。
🌟「A列車で行こう」って、どんな曲?
「枯葉」や「酒とバラの日々」の方が有名じゃない?と思う方もいるかもしれませんね。
でも、実はこの2曲は、もともとシャンソンや映画音楽です。
いっぽう「A列車で行こう」は、**ジャズミュージシャンによって作られ、広まった“本当のジャズスタンダード”**と言える曲です。
作ったのは、ビリー・ストレイホーンという作曲家。
彼は、ジャズ界の大御所 デューク・エリントン に才能を見込まれてニューヨークへ招かれました。
そのとき言われた一言──
「A列車に乗ってこい!」
これが、この曲のタイトルの由来なんです。
🚆 曲のイメージとイントロの工夫
動画では、少しジプシー音楽っぽいリズムで演奏しています。
なので「ニューヨークの地下鉄」ではなく、のどかなローカル線みたいな雰囲気かもしれません(笑)
本来イントロはオーグメント(増音程)っぽいスケールですが、ギターでは少し雰囲気が出にくいので、**ペダル音(同じ音を繰り返すスタイル)**で工夫しています。
イントロのアイディアを参考にしてみてください!
📚 曲の構成と注意ポイント
- 形式は AABAの32小節
- コード譜は PDF に載せてあります
- A部分のメロディは ギターで弾くと指がかなりつらい!
とくに「ここ、どう押さえたらいいの!?」という場面があり、
それが理由でこの曲を避けてしまう人もいるくらいです。
動画では、押さえ方をいくつか紹介しています。
- 指を戻す方法
- 小指をうまく使う方法
など、無理のないフォームで弾けるように工夫しています。
🎸 おすすめアドリブ・フレーズ紹介
動画の後半では、PDFに載せている3つのフレーズを実演しています。
その中から、特におすすめの2つをご紹介!
🌈 フレーズ①:#5のスケールがカッコいい!
ジャズサックスの名手「ジョニー・ホッジス」のフレーズをギターで再現しています。
この人は、ジョン・コルトレーンも憧れていた伝説のプレイヤー!
このフレーズでは、
- #11th(シャープ・イレブンス)というテンション音
- #5(シャープ・ファイブ)を強調した独特のサウンド
などが使われていて、とてもジャズっぽくてカッコいい!
動画を見ながら、ぜひ一緒に弾いてみてください。
🌟 フレーズ②:チャーリー・パーカー風ビバップライン!
3ページ目に載っているフレーズでは、
- Fのコードから始まるスムーズな運指
- チャーリー・パーカーやグラント・グリーンを思わせるビバップ風フレーズ
が登場します。
ちょっと速くて難しいかもしれませんが、
繰り返し練習することでジャズ特有の“言い回し”が身につきます。
🎶 「A列車で行こう」が広がった理由
エリントン楽団は、当時からすでに世界トップクラス。
彼らの演奏を通じて、「A列車で行こう」は一気にスタンダードになりました。
ちなみに、スティービー・ワンダーの名曲「Sir Duke(サー・デューク)」の「デューク」は、まさにこのデューク・エリントンのこと。
歌詞の中にも、エリントン、カウント・ベイシー、エラ・フィッツジェラルドなどの名前が登場します。
🧩 小ネタ:作曲者ビリー・ストレイホーンとエリントンの関係
ビリー・ストレイホーンは、エリントンの影に隠れながらも素晴らしい作編曲を残した天才。
ちょっと対照的なのは…
- ストレイホーン:繊細でゲイ
- エリントン:豪快な女好き
そんな正反対のふたりが手を取り合って作った音楽──それが「A列車で行こう」なんです。
🎬 まとめ:あなたも「自分だけのA列車」を走らせてみよう!
この曲は、有名だからこそ、いろいろなアレンジが楽しめます。
イントロの作り方、押さえ方の工夫、ソロフレーズのアレンジなど、
どこかに「自分らしさ」を入れてみるのが、ジャズの楽しみ方です。
まずは動画を見ながら、一緒にA列車の旅に出かけましょう!