以下に、これまでの内容とご提示いただいた追記部分を統合しつつ、全体のトーンを維持しながら、より丁寧で読み応えのあるブログ用文章として仕上げました。重複は自然な形で整理し、話の流れに合わせてトーンや言い回しも調整しています。
裏拍を感じるということ
――ジャズギターに欠かせない「裏打ち」の感覚を身につけるために
こんにちは。ジャズギタリストの小暮哲也です。
今回は、**ジャズギター初心者の方を対象に「裏打ち」や「裏拍の感じ方」**について、できるだけ丁寧にお話ししたいと思います。
言葉だけで説明するのは少し難しいテーマではありますが、できる限り実感を持っていただけるように、いくつか具体的な練習法もご紹介していきます。
ジャズにおけるリズムの本質
ジャズという音楽は、リズムがすべてと言っても過言ではありません。
特にジャズギターでは、どんなにいい音で弾けても、リズムがふわっとしていると全体が締まりませんし、音楽として説得力がなくなってしまいます。
その中でもとくに大切なのが、「裏拍(うらはく)」――つまり、表拍と表拍の“あいだ”にある拍を、しっかりと感じながら演奏することです。
実際、初心者の方の中には「裏を感じながら弾く」という感覚が、なかなかつかめずに苦戦している方が多い印象です。
ですが、この「裏を感じる」ことができるようになると、驚くほど演奏の質が変わってきます。
「カウントを出す」とはどういうことか
裏拍を感じることができるようになると、曲のカウント(リズム)を自分で“出す”ことができるようになってきます。
これは、「せーの!」と声に出してテンポを伝えることだけではありません。ギターを弾いた最初の一音から、しっかりとテンポやリズムの情報が相手に伝わるようになる――ということなんです。
自分の中でリズムがはっきりと感じられていれば、
- このテンポで弾きたい
- こういうグルーヴで進めたい
- スウィングするのか、ストレートな8分音符でいくのか
といった、音ではないけれど演奏にとってとても大切な情報を、音を通じて自然に共有できるようになります。
これは、セッションやバンドなどで共演する際には本当に重要な要素になります。
メトロノームを使った練習
メトロノームにはいろいろな使い方がありますが、今回は裏拍の感じ方や、カウントの出し方を体に染み込ませるための基本的な使い方をご紹介します。
まずはテンポを120に設定して、通常通り「1・2・3・4」とカウントされる中で、メトロノームの「カチッ」という音を「2拍目と4拍目」だと仮定して感じる練習からスタートします。
最初は混乱するかもしれませんが、テンポを半分の60に落とし、その一つ一つの音を“裏拍”として捉えて練習することで、次第に体にそのリズム感が馴染んでいきます。
ブルースのバッキングやシンプルなコードストロークを、このテンポ感で毎日繰り返してみてください。
自然と裏拍が感じられるようになり、自分からカウントを出す感覚も少しずつ身についてきます。
普段の音楽鑑賞の中にも裏拍を
練習だけでなく、普段の音楽鑑賞でもこの「裏拍を感じる」ことを意識すると、音楽の聴こえ方そのものが変わってきます。
たとえば、ジャズの名盤を聴きながら、「2拍目と4拍目」で軽く手を叩いてみる。
それだけで、スウィング感やビートの跳ね方、演奏者同士の呼吸感が、よりクリアに聴こえてくるはずです。
そしてあるときふと、「あ、この感じか」と、ジャズのノリが体に染み込んでくる瞬間が訪れると思います。
正確なリズムとは何か?
ある方がこんなふうに言っていました。
「メトロノームのような正確なものに合わせられない人が、もっと不正確な“人間”に合わせるなんて、もっと難しいはずだ」
なるほどなぁと、私も思いました。
もちろん、人間同士で演奏するからこそ生まれるグルーヴというのは確かに存在します。
それは、ただメトロノームのような機械的なリズムでは生まれない、もっと奥深い感覚です。
ただ、だからこそまずは、“正確にリズムを感じる力”を養っておくことが、音楽の基礎としてとても大切なのではないかと思うのです。
最後に
リズムというのは、音楽の中でも最も根っこの部分にある要素です。
リズムの感じ方ひとつで、同じコード進行やメロディでも、まったく別の音楽になります。
逆に言えば、リズムの意識が少し変わるだけで、演奏の質そのものが劇的に向上するということでもあります。
もし今まで、リズムを「なんとなく」で済ませていたという方がいらっしゃれば――
ぜひこの機会に、「裏拍を感じながら音楽を聴く・弾く」ということを意識してみてください。
きっと、これまでとは違った景色が見えてくるはずです。
音楽の聴き方が変われば、演奏も変わります。
そして、演奏が変われば、音楽の楽しみ方そのものが変わります。
そんな新しい扉が開くきっかけになれば、嬉しいです。
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